所長からの今月のひとこと【③】~2022年労働相談総括~

◆実際にあった労働相談から見る労務管理のワンポイント◆

第3回目は「雇止め」をテーマにしようと思いましたが、年始からは縁起が悪いので、昨年の労働相談で多かったテーマBest5を挙げてみました。

9月~12月 自分が受けた来所・電話の相談約800件 相談比率:社労士約3割、事業主約3割、労働者約4割 

第1位 「年次有給休暇」

「有休をとらせてくれない」「退職前の有休消化」「年休の前倒し付与」の順に多かった。

第2位 「退職勧奨」「解雇」「雇止め」

不当解雇につながる退職勧奨や、期間の定めのある労働者の雇止めの相談が多かった。

第3位 「割増賃金について」

2023年4月から、時間外労働60時間超の割増賃金率50%以上が中小企業にも適用される影響もあり、「割増賃金の計算の基礎」等に関する質問が多かった。

第4位 「平均賃金について」

解雇予告手当・有給休暇の賃金・休業手当にまつわる相談が多かった。

第5位 「最低賃金について」

2022年10月から、東京都の最低賃金が「1072円」に改訂されたこともあり、9月・10月は問い合わせが多かった。

その他多かったのは…

〇変形労働時間制の運用について

〇変形休日制の週の起算日の考え方について

〇就業規則の本社一括届、変更の場合の労働者代表からの意見徴収等に関する問い合わせ

変わったところでは…

〇会社合併に伴う36協定の統一について

〇労基法適用除外の「農業」分野における「農業法人」の労務管理について

などがあった